こんにちは、木こりです。
先日9/13に「チェイサーゲーム」の1巻と2巻が同時発売されましたのでネットでポチって購入。
今回はその感想について記事にしました。
ちなみに私はゲームクリエイターではありません。
ただのゲーム好きです。
ゲーム会社に勤めたいと思った時期もありましたが、何やかんやで普通の一般企業に勤めてゲーム業界に夢を感じるだけで止まってしまった人間なんですね。
ですので、業界を目指して動かなかった自分には刺さる部分が多々ある物語です。
舞台は2015年のサイバーコネクトツー
この漫画はファミ通.comで連載されている漫画で、ファミ通にもちょいちょい宣伝が入っており、1話丸々掲載されていた時もありましたね。
そのファミ通に掲載されていた1話を見ただけでしたが、とても面白かったので
「いつか単行本として出たら買おうっ!」
と思っていたところに発売されて自分は一気にまとめて読みました。
この漫画の舞台は実在するゲーム会社であるサイバーコネクトツーで、主人公と美園という人物を除いてはほぼ実在する人物が登場します。
しかも原作はこの会社の代表取締役社長の松山洋さん。
内容はフィクションとなっていますが、実際に起きた内容をオリジナルに表現しているのでとても現実味がある内容です。
さらにLINEやソニー、レッドブルなどの実在する企業名が使用されていることも読者を物語へより没入させます。
ゲーム業界の勉強になる
私のような一般企業に勤めていて、ゲーム業界に関してはズブの素人のような人間にはとても勉強なることが多々あるんですね。
例えば、一口にゲーム会社と言っても販売と宣伝を行うパブリッシャーとゲーム開発を手掛けるデベロッパーに分かれているという基本的なこととか。
こういうのを知ると
「あぁ、なるほど・・・あの会社はデベロッパーだったのか」
なんてことが理解できて今まで何となく引っ掛っていたモヤモヤが晴れたりして、面白くなってきます。
他にもゲーム開発にかかる費用、日本で年間に発売されるゲームソフトのタイトル数や市場規模、どれも興味深い情報ばかりです。
はたまた漫画におけるサイバーコネクトツーの組織を見ても
「へぇー、そんな風になっているのかぁ・・・」
と自分の会社の組織とついつい比較しちゃったりなんかして、とにかく全てが新鮮なんですね。
別にゲーム業界に勤めた経験がない私でさえ、あたかも過去に業界で働いた経験があるかのように通ぶれます(笑)。
ちなみにゲームクリエイター志望者に「RPG好き」な人が多いのも興味深かったです。
確かに、自分も好きなゲームを聞かれるとRPGが出て来ちゃいます。
自分の場合は「自分の理想となるRPG」を形にしたくてRPGツクールシリーズは沢山買いましたね。
でもそれを完成系にまで持っていけなかったことに業界へ入る熱意が至らなかったことが垣間見えます・・・。
そもそもの社会人として勉強になる
ゲーム会社の話なので、
「全くの知識がない人にはちんぷんかんぷんじゃないか?」
と思われる方もいるかも知れませんがご安心下さい。
難しい専門用語はほとんど出て来ませんし、出て来たとしても先ほどのパブリッシャーやデベロッパーのようにきちんと丁寧に説明されています。
そして基本的に物語の中心は技術的な話というよりかは挫折や友情、絆といった表現を多く取り入れた「人間ドラマ」ですので、どのような方でもスッと物語に感情移入しやすいように描かれているんですね。
それでいて、一般企業で働く人に恐らく共通して起こりえるであろう問題についても出てくるので、私にもグッと刺さる言葉はあります。
例えば、漫画において社長が主人公に向かって言い放った
「助けてと言えないクリエイターはダメなんだよ」
これは私の職場にも同じことが言えますし、同様に刺さる人は他にも沢山おられると思います。
この他にも、
「クオリティーにおいて常に最善を尽くすべき」
と考える人物が出て来ますが、そこは登場頻度や納期も含めて全体のバランスを考えるべきという人物も現れます。
これも私が以前に上司に同じような言葉を掛けられたことを思い出しました。
「1週間掛けて100点とりに行くよりも1日で80点取れるならそちらを目指せ」
でもまぁこの辺りは上に立つ人の考え方次第だとは思いますが、この辺りのやり取りがとても現実的です。
「作りたいという気持ち」が1番
私のような業界に夢見たけど技術が無い人間にとって
「技術は2番。最も大切なのは作りたいという気持ち」
というセリフが一番心に刺さりました。
今でこそもうゲーム業界への道は諦めてだいぶ経ちましたが、このような言葉を見てしまうと
「気持ちさえ強ければ今からでもできるんじゃ無いかっ!?」
と勘違いしてしまうほどです。
そしてこれは漫画中のキャラクター穴井さんと似たような立場にある人間には希望を持たせる一言だと思います。「まだ間に合う」と。
それはインターンシップの学生を見た魚川さんも言っていた
「面白さに学生もプロも関係ありません」
も同じくクリエイター予備軍の心に火をつける良い言葉だと感じました。
でも実際のところコラムである「デバックルーム」で松山さんも語っていましたが「専門学校や大学で習った内容だけでは不十分」、「人と人と違う能力や技術をアピールして突出するためには独学は必須」とあるように、技術の勉強には手を抜いてはいけません。
確かに「気持ち」があれば当然行うことですね。
この「人と人と違う能力や技術をアピールして突出するためには独学は必須」という言葉を見たときに、以前ファミ通においてゲームミュージック業界の特集を読んだ時のことを思い出しました。
「人と同じことはやるな」
「音楽は人に教えてもらうものではない。作曲という分野は特に」
というゲームミュージック業界最前線で働く方々の言葉です。
技術の発展とともに音楽制作の敷居が大きく下がったともおっしゃっていましたが、その分頭角を現すのは難しく、アピールするにも一定の基準よりも数段レベルの高いものにしないといけないとのこと。
やはりこれと同じことがゲームクリエイター全般に求められていることなのかぁと漫画を読んで改めて思わされました。
ついに核心に迫る展開が気になって仕方がない
ここまで勉強になるとか、気持ちがどうとか、まるでこの書籍が自己啓発本のような書き方をしてきましたが、しっかりと物語も面白いんですこれが。
「人間ドラマ」を描いているので心にグッとくる感動出来るシーンがあることもそうですが、このチェイサーゲームという物語全体が今後動いて行く展開がどうなるのかがとても気になるんです。
そもそもなぜタイトルが「チェイサーゲーム」なのか?
この辺りが2巻後半あたりから大きく動き出します。
「えっ!?主人公って昔そんな感じ?」
ってなところから。
何せ一度13年前に時間を遡ってまでの話が始まるんです。
こんなの絶対に面白いじゃないですかっ!
まとめ
- 舞台は2015年のサイバーコネクトツー
- 実在する人物や企業が多数登場する
- とてもフィクションとは思えない現実味のある話ばかり
- 難しい専門用語が少なく読みやすい
- ゲーム業界をちょっと通ぶれる知識を学べる
- 一般企業に勤めるサラリーマンにも重なるシーンは多々あり
- 作りたいという気持ちが一番大切!
- 物語の行く末がめちゃめちゃ気になる
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それじゃあ、またなっ!
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